GT-SPEED

手にした誰もが「軽い!」と驚く。それが「GT-SPEED(ジーティー スピード)」です。

求めたのはしっかりとした粘りのあるサポート力。履いていることを忘れさせる軽快な操作感と冬の一日を快適に過ごす履き心地を求めて、適度な剛性を備えたアウターとホールド感に優れたインナーを組み合わせました。

片足重量はわずか892g(26cm)と、FLUX BOOTSの中でも最軽量。アウターの特性に加えてインナーの装着感などにも工夫をこらすことで、スペック以上の軽快さを備えた。

中でも最後までこだわったのはアウターの自然な剛性感です。特定の箇所で曲がったり、シワが寄ったりすることなく、関節の動きをさまたげないナチュラルな履き心地を追求。そこでレースをかけるガイドが小さく、ブーツのフレックスに与える影響が小さい「SPEEDLACE(スピードレース)」を採用しました。

締め付けがイージーなのに、履き心地はヒモ並みに自由。ガイドがブーツのフレックスにほとんど影響を与えないほどコンパクトな点も魅力だ。

「SPEEDLACE」は上下二分割のレーシングゾーンにつながるレーシングハンドルを引くことで、簡単にパワフルな締め付けを得ることができます。これによってレースがしっかり締まり、確実なサポートを実現。昔ながらのヒモタイプの履き心地と、BOAのように小さな力で確実な締め付けができる新機構の、2つの長所をバランスよく備えることに成功しています。

ハンドルはブーツ側面のポケットに収納。背筋などの大きな筋肉を使ってレーシングハンドルを引くことができるため、力の弱い女性でも簡単に確実なホールドを実現できる。

こうしてクロージャーシステムによる良質な装着感に加えて、アウターが無理なくスネを包み込むFIT CONTROL TRENCH(フィット コントロール トレンチ)」や、足首をストレスなく動かすことに繋がる「NEO NOTCH WINDOW(ネオ ノッチ ウインドウ)」を搭載。指先まで自由な動きを演出する「INSTEP NOTCH WINDOW(インステップ ノッチ ウインドウ)」、そしてふくらはぎへの不要な圧迫を避ける「ASYMMETRIC CALF PANEL(アシンメトリック カーフ パネル)」などによって抜群の操作性を確保しました。

足首部分に設けられたアウターの切り欠きが「NEO NOTCH WINDOW」。足首の曲がりをサポートして、快適な操作感を生み出す。

また「F3 INNER(エフスリー インナー)」は心地よいソフトな履き心地をかなえる「ASYM CUT(アシム カット)」に加えて、かかと周りには安定したホールド感をもたらすレースクローザーを使用。さらに「骨で足を支える」という新しい理論を採り入れた「BMZ-CCLP(ビーエムゼット シーシーエルピー)」フットベッドによって、安定性と運動性を両立。一層のパフォーマンスを引き出すことに繋がっています。

F3インナーのホールド性は上々。レースをしっかり締めることで、安心感にあふれたフィット性を得ることができる。

「骨で足を支える」というBMZ社の考え方を注ぎ込んだフットベッド。かかと部分に衝撃吸収材を配置することで、足の力をフルに引き出す。

ブーツ全体がしなやかに足の動きに追従し、滑り手の意図を正確にスノーボードに伝える。そうした「滑り手の感性」を重視したGT-SPEEDだけに、精密な体重移動でトリックにつなげていくパークライダーはもちろん、パウダーでの柔らかいタッチを大切にするフリーライダー、そしてスタイルを出していきたいスノーサーファーたちから高い評価を得ています。また驚いたことに、そうしたスノーボードの喜びを追求する滑り手の姿を見た、多くのビギナーたちからも注目を集めています。

スケートシューズのような柔らかさを備えた「STUD2 SOLE(スタッドツー ソール)」。しなやかな特性はスノーボードの動きを瞬時に感じ取り、素早い反応を引き出す。

それはGT-SPEEDがライディングのレベルを問わず、思い通りに飛びたい、イメージした通りのラインを描きたいというスノーボードの根源的な楽しさに共振しているから。心地よく操作するためのイージー&ライトウェイトは、ジャンルを超えた滑る喜びを支えています。

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PHOTO&WRITE:林 拓郎

スノーボードやアウトドアの雑誌を中心に活動するフリーライター&フォトグラファー。
滑ることが好きすぎて、2014年には北海道に移住。旭岳の麓で爽やかな夏と、深いパウダーの冬を堪能中。